お扇子の話
お扇子は我々に5つの教えを伝えています。
⑴ お扇子の形を見てわかるように下から上に広がっています。この形を
「末広がり」と言いとても縁起が良いとされています。「末広がり」の意味を
人の生き方の表しとして教えています。
⑵ お扇子を持って構える事で心を落ち着かせ、またお扇子を前に置きお辞儀
をするということで相手と一線を引き相手を敬う、人に「礼」を教える
⑶ お扇子はものを指す・風を起こすことが出来ることより、人に「智慧」を
授ける
⑷ 扇子を開く時、親骨が先立ちし子骨(小骨)がそれに従い最後は親骨で留めと
なる。「孝」を説いている
⑸ 扇子は固い要一つで全体をしっかりまとめて作り上げている。このこと
から意志の堅固を論じ「徳」を得ること教える
花柳芳瞠著書「夙川夜話」より